茨城県笠間市市長の山口伸樹(やまぐち しんじゅ)氏

地元との一体感がある大会。
芝生でのフェスと花火が素晴らしかった

茨城県笠間市にある宍戸ヒルズカントリークラブ。
大会の開催に際しては、毎年地元笠間市から沢山の協力をいただいています。
今年は「かさまスポーツ&フードフェス」を開催し、笠間市に縁の深いスポーツが集結。
さらに、有名なキッチンカーも勢ぞろいしました。
今回は笠間市の市長、山口伸樹氏に大会の意義についてインタビューしました。

笠間市にあるスポーツが一堂に会する
イベントができて良かった

▼本大会は笠間市にとってどのような存在?

大会の開催は地域にとって経済効果が大きく、さらにNHKでの放映があることから、存在感があります。ゴルフのまちである笠間市の象徴ともいえる大会です。20回もの開催をしていただいて感謝しています。
今年は「かさまスポーツ&フードフェス」を開催し、過去には「グリーンフェスタかさま」という地元のお祭りも実施していました。他のゴルフトーナメント以上に、地元地域との一体感がある大会だと感じています。

▼大会3日目に実施した「かさまスポーツ&フードフェス」について

笠間市は5、6年前からスポーツを通じたまちづくりを進めています。従来のスポーツに加え、新しいアーバンスポーツとしてのスケートボード、BMX、ボルダリングにも注力しています。
人口が約7万の自治体で、プロのスポーツチームが2チームも本拠地を構えているというところはあまりないと思いますが、笠間市には地元発祥の3×3(スリーエックススリー)のバスケットボールのプロチームである「茨城バックボーン」と、プロ野球独立リーグの「茨城アストロプラネッツ」があります。
今回、笠間市にあるアーバンスポーツとプロスポーツをミックスして、紹介も兼ねてやらせていただいたのは良かったです。しかも芝生の上でできたというのが本当に良かったです。駐車場のコンクリートの上でやったら、この雰囲気は出なかったと思います。
ゴルフコースの管理された綺麗な芝生の上でやったから、子どもたちは座ったり走り回ったり、本当にのびのびとしていました。保護者の方々もみんなゴザをひいて、ゆっくりしていました。
この点は宍戸ヒルズさんが素晴らしいです。他のゴルフ場ではできないことではないかと思います。宍戸ヒルズの協力なくしては実現できなかったことです。

▼ゴルフ場の中にバスケットのコートをつくりました

すごいことですよ。ちゃんと平らでしたし、よくできたと思います。プロの選手も全く問題なくプレーをしていました。ちなみに選手の1人は市の職員だったんですよ。

日本一の花火師による花火は
来年以降も継続して欲しい

▼キッチンカーも大人気でした

キッチンカーのグループのようなものがあって、そのとりまとめをしてくださっている方が笠間のいろいろなイベントにキッチンカーを集めてきてくれるんです。今回も人気のキッチンカーが集まってくれました。
しかも芝生の上での開催だったので、雰囲気も良かったですね。

▼花火も盛り上がりました

これは宍戸ヒルズさんが仕掛けてくださいましたが、花火は良かったです。最高でした!笠間市では大規模な花火大会は開催されていませんが、日本一の花火師の野村さんがあげてくれて、あげた場所が高台だったので市内の多くの場所から観賞できました。来年以降も定着してくれて、日本ゴルフツアー選手権が行われる日は花火の日となると、来場者も増えますね。駐車場に困ってしまうかもしれません(笑)

▼フェスで来年以降にやってもらいたいことは?

花火はぜひとも継続して欲しいですね。大会期間中、スナッグゴルフの大会も開いていますし、スポーツ&フードフェスも含めて、今回の形を続けていただければいいと思います。
アーバンスポーツで1つか2つ、参加できる競技者を増やすなどの試みはやっても良いかもしれません。

スナッグゴルフは子供への教育や
指導者のやりがいにもなっている

▼宍戸ヒルズCCによる笠間市の小学校へのスナッグゴルフ寄贈やコース開放について

スナッグゴルフは強くなりましたね。それから地域の年配のゴルフ愛好者が指導者として子供たちにマナーや礼儀を教えているのは素晴らしいことだと思います。これは学校では得られない経験として、子供たちの成長に寄与しています。

▼東京オリンピックには、スナッグでゴルフを始めた畑岡奈紗選手が出場しました

スナッグゴルフから本格的にゴルフをやっていこうという若い人たちも出てきています。畑岡奈紗さんはその代表格ですね。その次の世代もスナッグゴルフで始めて、高校に行ってからはゴルフをやっている子供も増えています。
このように若手ゴルファーの育成にもなっていて、先ほど言ったように教育にもなっていますし、指導する皆さんのやりがいにもなっています。スナッグゴルフはプラス面はあっても、マイナス面はゼロだと思います。

▼今後ゴルフまたはスポーツ分野で取り組んでいこうと考えていること

東京オリンピック、パラリンピックが開催されたことで、パラの競技に日本人が目を向け始めたと思います。パラリンピックのレガシーを、しっかり地方自治体も全部はできないですけど何か一つに絞って受け継いでいくべきだと思っています。すでに茨城アストロプラネッツの関係もあり車椅子ソフトボールはやっております。それから女子のスポーツですね。高校野球も女子のチームが全国にいくつもあって甲子園で決勝戦をやる時代になりました。笠間市もパラスポーツと女子スポーツにも力を入れていきたいですね。
ダイバーシティの宣言をしていますが、その辺もしっかりと意識して取り組みたいです。12月にハーフのマラソン大会を行うのですが、女性にとっても走りやすい環境をつくるために更衣室を広くしたり、綺麗なトイレを数多く設置したり、数は少ないかもしれませんがオールジェンダートイレの設置なども検討をしていきたいと思います。

表彰式に出席した笠間市の山口伸樹市長(左)

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